オール電化住宅に満足している人はなんと91%以上!その理由とは

近年、住宅を建てる計画をお持ちの方は戸建て住宅の場合、オール電化の住宅を検討する人が多数いらっしゃると思います。これはオール電化にする魅力もさることながら「最近人気だから」とか「光熱費の節約が見込めると言った口コミ」などの理由で決められたという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事は約9分で読めます。

  1. そもそもオール電化住宅とは?
  2. オール電化の普及率
  3. オール電化住宅にした理由
  4. オール電化は実際にいいのか?
  5. オール電化住宅にはほとんどメリットしかない
  6. オール電化住宅のデメリットは本当にないのか?
  7. オール電化に関する誤解とは
  8. まとめ

 

1. そもそもオール電化住宅とは?

オール電化住宅にするには、IHクッキングシステムやエコキュート・蓄熱ヒーター並びに寒冷地などでは、床暖房などの設置がマストとなることがほとんどです。

以上のことを踏まえて考えてみれば、電化住宅には一般的な住宅に比べると、やはり大きな違いがいたるところに見受けられますが、時代の流れもあり今後増えていくのではないでしょうか。

実際、オール電化に居住なさっている方の割合は、家を建て替えたり新築したりするタイミングでオール電化にした人は41.6%、今居住している戸建ての設備をリフォームして切り替えた方が35.8%というデーターもあり、オール電化にするために引っ越しをなさるという方も4~5%いらっしゃるようです。(※数字のデータはインターネットリサーチ会社調べ)

このように家で使うエネルギーをほぼ電気でまかなって、ガスなどに頼らない住宅をオール電化住宅と呼びます。

 

2. オール電化の普及率

■オール電化住宅居住者は1割強、持ち家一戸建て居住者の2割強。中国や四国で比率高い

さる経済専門会社の調べによれば、現在普及自体は進んでいるようです。2011年の東日本大震災により、多くの人達の節電に対する意識や電気代の値上がりなどにより、この年から数年は普及率の伸び悩みがあったといわれておりますが、現在では伸び悩みはそれほど多くは見られなくなってきているようです。

同社の調べでは、2013年度で562万戸がオール電化の導入がなされており、2025年度となりますと1,000万戸程度を上回るのではないかと予想されています。これはつまり2025年度には普及率が全国のご家庭の20%を超えることになります。

およそ5戸に1戸がオール電化住宅になるということで、住宅事情も大きく変化してゆくということではないでしょうか。

ただ実際のところ現在では、オール電化普及率は、全国的に見れば地域によりかなりの差があるのは事実のようです。

平成22年度に東京電力が提示した資料「低炭素社会構築に向けた電化推進と課題」から見てみますと下記のような数字となっています。

 北海道エリア:6.4%

 東北エリア:5.1%

 関東エリア:4.2%

 北陸エリア:17.5%

 中部エリア:8.4%

 関西エリア:9.3%

 中国エリア:14.5%

 四国エリア:12.4%

 九州エリア:11.6%

 沖縄エリア:4.0%

(出典:低炭素社会構築に向けた電化推進と課題)

このように数字で見ますとオール電化が相対的に高いのは、北陸や中四国・九州エリアがとなります。逆に大阪や東京を含めた関東・関西など大都市と呼ばれる地域の普及率は低く感じます。

この大都市圏で普及があまり伸びないといった現象は、オール電化の普及が進んでいるのは一戸建て住宅に多く見られ、賃貸・分譲マンションではあまり普及しておらず、大都市圏にはマンションが多くなっている現状も関係して、このような統計が出されているのではないでしょうか。

 

3.オール電化住宅にした理由

理由としては、「安全」が居住者の5割強、「光熱費が一本化され管理しやすい」「光熱費が節約できる」が各4割、「IHクッキングヒーターを使いたかった」「空気が汚れにくい」「エコキュートを使いたかった」が各20%台。

まずこの「安全」に対しては、絶対ではありませんが直接火を取り扱わないので、ガスに比べると火事の危険性やガス爆発事故などの心配は、大幅に低いといえるのではないでしょうか。火に比べると電気の方が安全性は高いのは事実です。

「光熱費が一本化され管理しやすい」これは紛れもない事実です。光熱費を考えるとき、電気代が高いのか、ガスを多く使いすぎているのかなど、なかなか切り分けて考えるのは難しいものですが、それが一本化されれば管理することはさほど難しいものではなくなります。

その他の意見も、すべて生活していくうえで確かにとうなずける点が多いものではないでしょうか。IHクッキングも機器の出はじめの頃と違い、ガスの火力に劣らないほど性能も上り調理に不向きとは言いにくいものとなってきました。

総合的に見てオール電化を望む声が多いのは、ある意味時代の流れともいえることです。安全性とエコロジーの観点からみてオール電化住宅は従来の住宅とはその考え方が違うといえるからです。需要が高いのは理にかなっているからです。

4.オール電化は実際にいいのか?

オール電化が良いとはいったいどういう意味でしょうか。良いという意味は「物事が他よりまさった状態にある」ということです。である以上ここでは電気がガスよりも勝っていなければなりません、では一体何が勝っているのでしょうか。

オール電化と併用してガスを使った場合を比べて見てみますと、以外にも金額的にはそれほど大きく差は出ないという試算が出ています。

基本料金だけで計算した結果

 ●LPガス:使用量10.3㎥で月約1,878円

 ●都市ガス:使用量30.0㎥で月約1,878円

 ●電気:仮に、東京電力のオール電化向けのプラン「スマートライフS」を60Aで契約した場合、月の基本料金1,716円

基本料金のみだけで比較すると電気料金が安くなりますが、オール電化にするには多くの場合、契約アンペア数を大きくする必要があるため、実際問題としましては基本料金のみですと大差はないという結果でした。

あくまでこの試算では、基本料金のみだけしか見えておりませんが、実際に使用するとなれば、様々なライフスタイルや金銭的な問題だけではなく、安全でクリーンな生活を優先するなどといったことも考慮したうえで良いのか悪いのかは判断すべきものです。

上記のことも踏まえて、オール電化住宅にお住まいの方に聞き取りを行った時「オール電化住宅に満足している人は91.2%」となっています。これはマイボイスコム株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:高井和久)のリサーチの結果です。

 

5.オール電化住宅にはほとんどメリットしかない

今では決して珍しいものではなくなってきたオール電化です。少し前まではオール電化といえば、ほぼ戸建住宅でしたが、近年マンションタイプのものも増えてきています。その事実が物語ることと言えば、多くのニーズがそこにはあるということが見えてきます。

  • ガスを使わないので基本料も含めガス代金が不要。
  • 建築の段階から配管工事も不要である。
  • 夜間の安い電気を多く使用することができるので、電気代の節約が大きく期待できる。
  • 火災という災難に遭う確率が大きく減少する。
  • 災害時などにもタンクのお湯が使える可能性が大きい。
  • エネルギーの自給自足が目指せる。
  • IHクッキングヒーターなどの使用により、キッチンがクリーンな状態に保てる。

上記に列挙したことだけでも、オール電化にする魅力は充分にあるといえます。経済的に見ても生活の安全面なども含め、一般住宅とはかなり性質の違う家が期待できます。デメリットを探すよりメリットを数える方が多いといえるのではないでしょうか。

経済性

先にも述べた通り、ガスを使わないので光熱費を低く抑えることが出来ます。

【理由1】
ガスの基本料金並びに毎月のガス代の支払いがいらなくなる。電気代のみの使用で全エネルギーを提供することで、全体の占める光熱費を管理しやすくなり料金的にも安定したものになりやすい(エネファームはまた少しシステムが違う)。

【理由2】

一般家庭において給湯の占める費用は大きいが、夜間の安い電気料金使用するため、電気代の節約につながる。環境省の調査によりますと、主にお風呂などで使われるお湯、すなわち給湯が占めるエネルギー消費量は全体の4分の1と最も大きいことが分かっております。

近年では給湯機や給湯システムの種類も多くなりよりエコなものが発売されております。それに加えエコキュート(電気ヒートポンプ式給湯器)・エネファーム(家庭用燃料電池)もより効率的な機種が主流となり普及しています。

主にこれらは夜間の安い時間帯に多く稼働するので、電気代の節約という意味においては理想的と言える機器です。

IHクッキングヒーターはガスコンロより若干電気代が高くなるが・・・

 IH:年間約1万2240円

 ガスコンロ:年間9282円

調理の光熱費は少しIHが不利になりますが、調理より給湯のほうが圧倒的にエネルギーを使うためオール電化が圧倒的に有利となります。相対的に見て夜間の間に稼働することの多いエコキュートはその典型でもあり主役として活躍しています。

 

安全性

オール電化にして最も大きな変化は、火を使わないということです。すなわち火災の起こる確率が圧倒的に低くなり、特にお年寄りやお子様のおられる家庭では火災のみならずガス漏れなどによる事故も防げます。

ガス漏れがないということは一酸化炭素中毒の危険がないということにもなります。

 

快適性

ガスの場合はほとんどの熱が食材を加熱するのではなく、空気中に逃げてしまうので夏場は台所が暑くなり、冷房効率が悪くなるます。IHクッキングではその点においてもガスなどよりも効率的で使用感も快適になります。

 

清潔

IHクッキング機材を使用すれば常にキッチンが清潔に保ちやすい。火を使わないということはススが出ないということなので、空気も汚れず調理器具もさほど汚れることがなくきれいに使いやすい、一番にLDKが常に綺麗に保てるということです。

IHクッキング機材は天板が平らで余分な突起物などがないので、調理後の後片付けも手間がかからず調理台も広く使えるというメリットもあげられます。

 

6.オール電化住宅のデメリットは本当にないのか?

デメリットがまったくないとは言えません。その理由としては第一に初期経費が高額である点です。

次いで夜間の電気料金は安く設定できますがその反面、昼間の電気料金は高くなってしまいます。これはオール電化にする際の電気契約の関係です。しかし、太陽光発電システムなどとの併用や冬場には暖房を灯油ファンヒーターを使用することを考えるならこれも大きなデメリットとは言えないかもしれません。

 

7.オール電化に関する誤解とは

IHは火力が小さいから炒めものなど美味しくできない

3Kwといった一般的なIHコンロでも通常のガスコンロより大幅に火力はうわまわります。一般的なガスコンロは3.6Kw程度です。また、ガスコンロの火力は空気中に逃げてしまいますがIHの場合は鍋やフライパンが直接発熱するため熱効率が違うのです。

ガスコンロで火を使うとその熱は周りに逃げてしまい、熱効率としては約40~55%になると言われています。 ですが、直接加熱をするIHの場合は熱効率が約90%と、ガスの約2倍もの熱効率となります。つまり3kwのIHは6kwのガスコンロの火力に相当します。

オーブンはガスオーブンじゃないと火力が小さい

オーブンはガスでないと圧倒的に火力が小さいと思われがちですが、電気オーブンでも200Vオーブンであれば同等の火力が出ると言われており電子オーブンでも調理に不向きということはありません。

停電時に部屋を温められなくなる

太陽光発電の設備のある電化住宅では、この問題はほぼ解消されます。太陽光発電がない場合は万が一に備えて、灯油ストーブなどを準備しておくことで解決できます。

電気だけだと災害時に不安だ

災害時において、ストップした電気やガスの復旧は、電気のほうが都市ガスよりも圧倒的に早く災害時に復旧するものです。ほとんどのガス器具が電気を使用するので、ガスだけ復旧してもほとんど何もできないといったこともあり過度な不安は不要です。

また、万が一の備えとしてカセットコンロなどを常備しておくことで、煮炊きに関してはガスがなくても対応可能です。

初期費用がかなり高くつく

先にも述べましたが、新築時からオール電化を想定して家を建てるのとは違い、今の家を改築するのであれば、確かに初期費用はかかります。IH+エコキュートの組み合わせと、ガスコンロ+ガス給湯器ではおおよそ40万円程度の差が出るようです。

また、新築時にオール電化にする場合は、ガス管の配管費用が節減できます。その後の費用対効果を考えれば経済的ではないとは言えません。ランニングコストの問題です。

例えば、ガスの基本料金は全国平均で2,000円前後となっています。これをオール電化にすることでガスの基本料金が不要となり年間、24,000円コストダウンすることになります。

その他にもオール電化のメニューによって朝・昼・晩の時間帯によって電気代が異なるためライフスタイルに合わせて設定することによって安く設定されている時間帯を選択することでコストダウンがはかれます。

電気温水器はシャワーの湯量が少ない

電気温水器ではなくエコキュートなら湯量は十分といえます。例えば、エコキュートのタンク容量180リットル(1~2人)、370リットル(3~4人)、460リットル(4~5人)、550リットル(5~7人)それぞれタンクに電気でつくったお湯をためることになります。

ご家族の人数や使用頻度などによりタンクを選択することで湯量の心配は解決されます。

 

8. まとめ

オール電化にして後悔しているといった声はほとんど聞こえてこないようです、最初に書いたようにすでにオール電化住宅にお住まいの方の91%の方が満足しておられ、近い将来では5軒に1軒は電化住宅になると予想も出ております。将来の主流はオール電化です。

ライフスタイルにあわせてオール電化をチョイスすることで、快適で環境にも優しい生活が可能となります。