これから家を建てるなら絶対ZEHにすべき理由

ZEH(ゼッチ)とは、家庭でのエネルギーの消費量を抑えつつ、自家発電をしてエネルギーを創出することで年間のエネルギー消費量をプラスマイナスゼロにすることを目指した住宅のことです。Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の頭文字をとって、ZEHと略されています。

  1. ZEHに求められる3つの必須要素
  2. ZEHにすべき理由
  3. ZEHのメリットの詳細
  4. 今後ZEHが普通になると非ZEH住宅の資産価値は低いものとして評価されること
  5. 唯一のデメリットは初期費用が高いこと
  6. まとめ

 

ZEHに求められる3つの必須要素

ZEHに求められる3つの必須要素をご紹介します。
 省エネ
住宅設備の内、「空調・照明・給湯・換気」の4項目にはZEH基準を満たした機器を使用する必要があり、省エネ率を20%以下に収める必要もあります。そのため、LED照明やエネルギー効率の高い省エネ設備を設置して、設備のエネルギー消費を抑えることが求められます。
 断熱性能
断熱性能とは、室内外に熱を伝えにくくする性能のことです。住宅の断熱性能を高めるには、断熱性能が高い断熱材を入れたり、窓ガラスやサッシの素材を断熱性の高いものにしたりするなどの方法があります。このように住宅の断熱性を上げることで、冷暖房等の消費エネルギーの削減が求められます。
 創エネルギー
創エネルギーとは、エネルギーをつくり出すことです。太陽光等の発電システムなどを設置して、エネルギーをつくり出すことが求められます。

 

ZEHにすべき理由

ZEHにすべき理由を5つ紹介します。
 経済的に豊かになること
省エネ性の高い設備や、太陽光発電を導入することで、月々の光熱費を抑えることができます。電気代が減り、経済的に暮らせるかもしれません。
 災害時にも備えられるレジリエンスの住宅
レジリエンスとは、物理学や心理学で使われている用語で、強靱さ・弾力といった意味を持つ言葉です。では、「レジリエンス住宅」とはどんな住宅なのでしょうか。レジリエンス住宅とは、普段はエネルギー使用量を削減し、災害時に停電しても自立的にエネルギーを供給して、復旧するまで不自由なく過ごせる設備のある住宅を指します。そのため、レジリエンス住宅は次世代型の高性能住宅なのです。
 ヒートショックの危険が少なく安全性が高いこと
ヒートショックとは、家の中の急激な温度変化によって血圧が変動し、心筋梗塞や脳梗塞などを起こしてしまうことを指します。ZEH住宅は断熱性が高いため、外気の影響を受けにくく、家中どこにいても温度差が少ないです。その結果、夏は涼しく冬は暖かい快適な生活を送ることができます。そのため、冬場の部屋ごとの温度差によって起こるヒートショックのリスクを軽減することもできます。
 快適性に優れていること
ZEH住宅は断熱性能にも基準があるため、必然的に断熱性が高い家になります。断熱性が高いということは、室内と屋外との熱の移動を少なく抑えられるということです。つまり、夏では外の気温の影響を受けにくく部屋の温度を一定に保ち、冬では暖房で暖めた空気を外に逃がさず、一年中快適に過ごせます。
 今後ZEHが普通になると非ZEH住宅の資産価値は低いものとして評価されること
日本では、「BELS(ベルス)」という住宅の省エネ性能を評価するための制度が導入されています。これは、住宅の省エネに対する取り組みを評価するもので、この評価が高ければ高いほど住宅の資産価値も高くなります。そこで、ZEH住宅は省エネに特化しているためこの制度で高い評価を得ることができます。その結果、資産価値が高く見積もられ、将来売却する際にも高値で売れる可能性があります。そうなると、ZEH住宅が普通になり、非ZEH住宅の資産価値が低いものとして評価されていくのです。

 

ZEHのメリットの詳細

経済的に豊かになること

ZEHは省エネ性の高い設備や、太陽光発電を導入することで、徹底的に月々の光熱費を抑えることができます。また、ZEHの住宅に蓄電システムを備えれば、停電した際にも電気を供給できるなど、災害に強い家としても力を発揮できます。
ZEHのメリットは光熱費を削減することができるところにあります。
さらに、ZEHの建設コストを安くするための取り組みも始まっているのです。年間の光熱費が大幅に削減できるため、住宅ローンの期間全体でみれば、追加費用の回収も見込めるかもしれません。次の図は、「一次エネルギー使用コストと太陽光発電による創エネルギーコストの月次推移から見るZEHのエネルギーコスト収支」になります。

この図から、全体平均では、年間エネルギー購入額の131,781円より年間売電額の165,304円が上回り、光熱費収支は33,524円のプラスになっていることがわかります。
このことからもZEHを導入すべきと言えるでしょう。

また、電気エネルギーの値段はいつ価格が上がるかがわからないのに加え、電気はたいていの人にとって生活する上で必要なインフラなのです。
次の図では、「世界と比較した日本の電気代上昇率」になります。

この図からは、日本の電気代の上昇率は欧州より低いことがわかります。何故なら、日本は天然ガスと比べ値動きが小さい原油価格と連動した長期契約でLNGを調達しているため、輸入価格の上昇率は欧州より小さくなっています。ただLNGは世界で争奪戦となっており、今後の調達価格が上昇するリスクは大きくなっているので今後はこのようにいかないと予想されています。
また、世界情勢等を鑑みると、ロシアからの天然ガスが入ってこなくなること、人口の増大などにより更に経済的なメリットは大きくなるでしょう。このような要素からも電気代やガス代などの光熱費は更に上昇することが考えられるでしょう。

災害時にも備えられるレジリエンスの住宅

住宅はレジリエンスの機能が重要になります。実際に、レジリエンスの機能を持つ住宅は、ZEHだけでなく、一般的な住宅にも普及しています。現在、一般的に多いタイプのレジリエンス住宅と言われるものは、普段はエネルギー使用量を削減し、災害時に停電しても自立的にエネルギーを供給して、復旧するまで不自由なく過ごせる設備のある住宅です。
つまり、太陽光発電システムのついたスマートハウスに、余剰電力を溜めて停電時に電力を使用できるようにする蓄電池、エネファーム、電気自動車等の設備を設置して、レジリエンス機能を持たせた住宅です。

ヒートショックの危険が少なく安全性が高いこと

ヒートショックを含む、入浴事故は意外と多いのです。入浴事故は、交通事故の約3倍と言われています。全国の入浴中の死者数は、2000 年に全国で推計14,000 人から 2011 年には 17,000 人に増加し、入浴事故による死者数は現在も増加の一途をたどっています。
人間のからだは急に寒さを感じた時、熱を奪われないように体の表面の血管を収縮させますが、この際血管抵抗が増して血圧が上昇します。逆に暖かい場所に行くと血管は開き血圧は低下します。このような血圧の急上昇、急降下により、発生する現象がヒートショックです。
入浴時における血圧の急激な変化ポイントが5つご紹介します。
1.暖かい場所から移動、寒い脱衣所で服を脱ぐ際に室内温度差
2.室温の低い浴室で、冷たい床やタイルなどの上を歩く行為
3.熱い湯船に浸かることによる影響
4.からだ全体に湯船の水圧がかかる影響
5.寒い脱衣所に出てからだを拭き、服を着るときの室内温度差による影響
この5つのポイントを防げばヒートショックを減らすことができ、安全性の高い住宅にすることができるのです。そのためには、ZEHを導入した方が良いと言えるでしょう。
ZEHを導入することで断熱性能やエネルギーでできる限り部屋の温度、湯の温度を一定にすることでヒートショックが起こることを防ぐことができるでしょう。

快適性に優れていること

快適性に優れている

暖房や冷房に頼らない家は、それだけで快適性が高いものです。ZEH住宅は、高断熱仕様になっているため、快適性に優れています。夏場や冬の温度差でなかなか寝つけないという方や冷え性の方にとっては大変嬉しいものですよね。ではなぜ高断熱仕様だと快適に過ごすことができるのか、理由をご説明します。

<冬の朝を乗る切るために>
朝の冷え込みが厳しくなると、布団から中々出られなくなってしまいますよね。また、着替えやお出掛けの準備も億劫になってしまいがちです。それは、家の中が冷えきって寒いということが原因のひとつなのではないでしょうか? 就寝前に暖房を消すと、朝には室温がグンと下がっていますよね。しかしこの寒さ、家の保温力を高めることで改善できるのです。
家の保温力というのは、例えば魔法瓶なら飲み物がいつまでも温かいですが、普通のタイプの水筒はすぐに冷めてしまうのと同じなのです。保温力、つまり断熱性を高めれば、寝る前に暖房を切っても室温が下がりにくく朝も快適に過ごせるということです。そのため、ZEH住宅は高断熱仕様なので快適な暮らしを実現できます。

<冬の朝を乗る切るために>
朝の冷え込みが厳しくなると、布団から中々出られなくなってしまいますよね。また、着替えやお出掛けの準備も億劫になってしまいがちです。それは、家の中が冷えきって寒いということが原因のひとつなのではないでしょうか? 就寝前に暖房を消すと、朝には室温がグンと下がっていますよね。しかしこの寒さ、家の保温力を高めることで改善できるのです。
家の保温力というのは、例えば魔法瓶なら飲み物がいつまでも温かいですが、普通のタイプの水筒はすぐに冷めてしまうのと同じなのです。保温力、つまり断熱性を高めれば、寝る前に暖房を切っても室温が下がりにくく朝も快適に過ごせるということです。そのため、ZEH住宅は高断熱仕様なので快適な暮らしを実現できます。

<室温と体感温度の関係> エアコンの設定温度は24℃なのに、暖かさが感じられず、つい設定温度を上げてしまった経験はありませんか?本来であれば節電のために設定温度を下げたいところですよね。
これは、人が感じる温度は周りにある物の温度の影響を受けているというのが原因なのです。壁や床の表面温度が低ければ、室温が24℃でも体感温度は21℃程度ということもあるのです。体感温度は、床・壁・窓・天井などの周りの物の温度の影響を受けます。 例えば、冬の室温が24℃でも暖かく感じられないのは、周囲の表面温度が低いからです。それを解決するためには、家の断熱性を高めるのが一番なのです。つまり、断熱性を高めることで部屋全体を冷気から遮断するため、体感温度が改善されるということなのです。また、夏の場合は窓の遮熱と組み合せることにより、熱気を遮断し、涼しく感じられるのです。このことから、高断熱仕様であるZEH住宅は、「冬あたたかく、夏涼しい」という家中どこでも温度差のない快適な暮らしを実現します。

 

今後ZEHが普通になると非ZEH住宅の資産価値は低いものとして評価されること

ZEHはベーシックなものになりつつあります。決して特別な住宅ではありません。その証として次の図「新築注文戸建のZEH化率の推移」をご覧下さい。

ここまでZEHのメリットを述べてきましたが、ZEHにもデメリットがあります。それは、初期費用が高いことです。しかし、ZEHには行政からの補助があります。行政からの補助を上手く活用することでそのデメリットを解消することができるでしょう。先程も申したとおり、全体平均では、年間エネルギー購入額より年間売電額が上回り、光熱費収支はプラスになっています。将来のことを考えた上で適切な判断ができると良いですね。また、行政からの補助は地域によって異なることもありますので、要確認が必要になるでしょう。

唯一のデメリットは初期費用が高いこと

ここまでZEHのメリットを述べてきましたが、ZEHにもデメリットがあります。それは、初期費用が高いことです。しかし、ZEHには行政からの補助があります。行政からの補助を上手く活用することでそのデメリットを解消することができるでしょう。先程も申したとおり、全体平均では、年間エネルギー購入額より年間売電額が上回り、光熱費収支はプラスになっています。将来のことを考えた上で適切な判断ができると良いですね。また、行政からの補助は地域によって異なることもありますので、要確認が必要になるでしょう。

まとめ

今回は、これから家を建てるなら絶対ZEHにすべき理由をご紹介しました。ZEHに求められる3つの必須要素として「省エネ」、「断熱性能」、「省エネルギー」がありましたね。そして、ZEHにすべき理由は5つあり、全体の平均では、年間エネルギー購入額より年間売電額が上回り、光熱費収支はプラスになって「経済的に豊かになること」、普段はエネルギー使用量を削減し、災害時に停電しても自立的にエネルギーを供給して、復旧するまで不自由なく過ごせる設備のある「災害時にも備えられるレジリエンスの住宅」、断熱性能やエネルギーでできる限り部屋の温度、湯の温度を一定にすることで「ヒートショックの危険が少なく安全性が高いこと」、断熱性を高めれば、寝る前に暖房を切っても室温が下がりにくく朝も快適に過ごせることや冬はあたたかく、夏涼しいという家中どこでも温度差のないことで「快適性に優れていること」、新築注文戸建のZEH化率の推移は年を追うごとに増加していることから「今後ZEHが普通になると非ZEH住宅の資産価値は低いものとして評価されること」をご紹介しました。また、ZEHは自治体からも推奨されているところもあり、補助金制度等も活用することをおすすめしました。是非、ZEHの住宅を検討している方は、不動産のプロのネクストリアルプランに一度相談することをオススメします。